労働基準法〜<その2>給与編
残業代って、出るの?
労働基準法は、時間外手当や割増賃金の支払について義務付けており、派遣労働者が残業したら、雇用関係にある派遣会社はその分の賃金を支払う義務があります。したがって、派遣労働者側の対応としては、詳細の確認が必要となったときに、具体的に日時を確認できるようにするため、給料明細書やタイムシート等の写し、契約書類などを管理することを習慣づけておくとよいでしょう。
時間外労働は、時給割増?
時間外労働をおこなった場合に、賃金が割り増しになるかならないかは、法定労働時間外にあたるか、所定労働時間外にあたるかによって異なることとなります。この点、法定労働時間とは、労働基準法によって定められた労働時間の上限にあたり、使用者は休憩時間をのぞいて、1週間のうち原則40時間、1日のうち8時間を超えて労働者を働かせてはならないと定められています。一方、所定労働時間とは、法定労働時間の範囲内で使用者が決められる労働者の労働時間をいい、派遣社員の労働条件は、派遣先によって異なるため、派遣会社の就業規則のほか、雇用契約書、就業条件明示書などで個別に決められることとなります。このうち、前者の法定労働時間外の労働であると認められた場合、すなわち、1日8時間または1週間で40時間を超えて働いたと認められる場合に、原則として、割増賃金の支払いが義務づけられることとなります。もちろん、派遣会社の就業規則で、所定労働時間外の労働とされる場合にも、割増賃金の支払いをおこなうというような定めを設けることもできますが、通常は、労働基準法どおり、法定労働時間を超えた時点から、割り増した残業手当を計算するとするケースが一般的なようです。
派遣会社の給料未払いに対処するには?
給料未払いの場合には、派遣会社は労働基準法第24条違反となり、労働基準法第120条(30万以下の罰金)の罰則が科せられることとなります。もし、派遣会社が、再三の請求にも応じないような場合には、派遣労働者は労働基準監督署に相談するべきでしょう。少額裁判を検討するのも一策であるといえます。また、派遣期間中の未払いである場合には、雇用契約の不履行があるとみなされるため、これを理由に派遣先企業への就業拒否することは可能であるといえます。派遣先企業が派遣会社に対して、派遣料金を支払っているような場合であっても、それに対して派遣労働者が就労義務を負うことになるわけではありません。なお、派遣労働者による就労拒否により生じた損害については、派遣会社と派遣先企業の間で結ばれた派遣契約の不履行問題として、派遣会社に対する損害賠償請求の問題となると考えられます。
